【予備試験】弁護士になる最短ルート、メリットと合格するための対策
目次
この記事を読んで理解できること
- 弁護士になる最短ルートは予備試験合格
- 予備試験ルートで弁護士を目指すメリット
- 予備試験ルートで弁護士を目指すデメリット
- 弁護士への最短ルート予備試験に合格するには
あなたは、
- 弁護士になるため予備試験について知りたい
- 弁護士になるための予備試験ルートのメリットは?
- 弁護士になるため予備試験に合格したい
などとお考えではありませんか?
弁護士になるには、司法試験に合格する必要があるため、まず司法試験の受験資格を得なければなりません。
司法試験の受験資格を得る方法としては、以下の図で示すように、予備試験に合格する「予備試験ルート」と、法科大学院を卒業する「法科大学院ルート」の2つがあります。
結論から言うと、弁護士になるためには、受験資格に制限のない予備試験に合格して司法試験の受験資格を得る「予備試験ルート」をおすすめします。
なぜなら、「予備試験ルート」は弁護士になるための最短ルートであり、合格できなかった場合でも、予備試験に向けた勉強は「法科大学院ルート」に進む際にも役立つからです。
そこでこの記事では、
1章では、弁護士になる最短ルートは予備試験合格
2章では、予備試験ルートのメリット
3章では、予備試験ルートのデメリット
4章では、弁護士への最短ルート予備試験に合格するには
について解説します。
弁護士になるための最短ルートである予備試験について、メリットやデメリット、合格するための対策を知り、司法試験に向けての準備を進めて下さい。
1章:弁護士になる最短ルートは予備試験合格
弁護士になる最短ルートは予備試験合格とお伝えしましたが、まずは司法試験から弁護士になるまでの流れを解説します。
- 弁護士になるには司法試験合格・司法修習修了が必要
- 司法試験を受験する2つのルート
それぞれ解説します。
1-1:弁護士になるには司法試験合格・司法修習修了が必要
弁護士資格を得るためには、司法試験に合格し、司法修習を修了することが必要です。
司法試験は、憲法・民法・刑法などの基本法律科目に加え、選択科目も含む総合的な試験で、「短答式試験」と「論文式試験」の2つで構成されています。
短答式試験で出題されるのは、憲法、民法、刑法の3科目です。
論文式試験で出題されるのは、憲法、民法、刑法に加えて、行政法、商法、民事訴訟法、刑事訴訟法の4科目と、選択科目1科目の合計8科目です。
司法試験の合格率は、近年30〜40%台で推移していますが、令和5年度の受験者数は3,928人で合格者数は1,781人、合格率は45.3%でした。
合格後の司法修習では、裁判所・検察庁・法律事務所での実務研修を通じて、実践的なスキルを身に付けていきます。
司法修習の最終試験である司法修習生考試に合格することで、司法修習を終え弁護士または判事補、検事となる資格が得られます。
1-2:司法試験を受験する2つのルート
司法試験を受験するルートは、以下の2つです。
- 最短の予備試験ルート
- 法科大学院ルート
それぞれ解説します。
1-2-1:最短の予備試験ルート
予備試験ルートは、法科大学院を経由せずに司法試験の受験資格を得る方法です。
司法試験法では、予備試験について次のように定めています。
司法試験予備試験は、司法試験を受けようとする者が法科大学院課程の修了者と同等の学識及びその応用能力並びに法律に関する実務の基礎的素養を有するかどうかを判定することを目的とし、短答式及び論文式による筆記並びに口述の方法により行う。
司法試験の受験資格を得るまでにかかる時間について、予備試験ルートと法科大学院ルートでは、以下のとおり大きな違いがあります。
予備試験は年齢や学歴を問わず受験でき、合格すれば最短で司法試験の受験資格が得られます。
受験料も17,500円と比較的安価で、経済的負担が少ないのが特徴です。
また、予備試験の出題科目は司法試験の範囲を完全にカバーしているため、予備試験合格に向けた学習によって以下の能力が培われます。
- 基本的な法律知識の正確な理解
- 法的思考力と分析能力
- 論理的な文章構成力
- 実務的な基礎知識
- 時間管理能力
- 試験に対するメンタル面の強さ
1-2-2:法科大学院ルート
法科大学院ルートでは2つのコースがあり、法科大学院での法曹養成に特化した実践的な学習を経て、司法試験の受験資格が得られます。
■法学未修者コース(3年課程)
法学部以外の出身で法律の学習をしたことがない人が対象で、1年目に基礎的な法律知識や能力の習得をおこないます。
■法学既修者コース(2年課程)
主に法学部卒業者を対象としていて、未修者コースの1年目の課程が免除されます。
法科大学院ルートでは学費が150万~500万円程度必要となるため、時間的・経済的な負担は大きいといえるでしょう。
また、専門家による体系的な指導を受けられる利点はありますが、必ずしも司法試験対策に直結しているとはいえません。
2章:予備試験ルートで弁護士を目指すメリット
予備試験ルートで弁護士を目指すメリットは、以下の3つです。
- 司法試験への合格率が高い
- 法科大学院ルートより金銭的負担が少ない
- 予備試験に合格すると就職にも有利
それぞれ解説します。
2-1:司法試験への合格率が高い
予備試験合格者の司法試験合格率は非常に高く、令和5年度には92.6%を記録しています。
これは同年の法科大学院ルートの合格率(40.7%)を大きく上回ります。
令和元年~5年の司法試験における予備試験ルートと法科大学院ルートの合格率は以下のとおりです。
この高い合格率の理由としては、
- 予備試験の学習内容は司法試験の範囲を完全にカバーしている
- 予備試験での厳しい選抜を経ている
- 実務基礎能力も含めた総合的な法的能力の習得
- 試験に対する精神力の養成
などがあげられます。
2-2:法科大学院ルートより金銭的負担が少ない
予備試験ルートと法科大学院ルートの、司法試験受験までにかかる費用は、以下のとおりです。
予備試験ルートで必要な費用としては、受験手数料の17,500円だけで、予備校費用や教材費は、法科大学院ルートでも必要な費用といえるでしょう。
そのため、法科大学院コースにかかる学費150万~500万円程度が、予備試験コースとの大きな差になります。
2-3:予備試験に合格すると就職にも有利
予備試験合格者は、就職市場でも高い評価を受けています。
特に以下の点で有利となります。
- 大手法律事務所での評価
- 予備試験合格者を積極的に採用する傾向
- 特別なインターンシッププログラムの提供
- 給与面での優遇
- パートナー候補としての期待
その理由は、予備試験合格者が持つ卓越した法的能力と問題解決能力にあります。
合格率4%という狭き門を突破した実力が、法律実務の現場でも大いに期待できる能力として評価されている証拠です。
- 将来のキャリア展望
- 企業法務部門への転身機会
- 専門分野での独立開業
- 様々なキャリアパスの選択肢
なぜなら、予備試験合格という実績が、高い学習能力と目標達成能力の証明となっているからです。
3章:予備試験ルートで弁護士を目指すデメリット
予備試験ルートで弁護士を目指すデメリットは、以下の2つです。
- 合格率は3~4%程度と非常に難しい
- 不合格の場合は短答式試験からやり直し
それぞれ解説します。
3-1:合格率は3~4%程度と非常に難しい
予備試験の最終合格率は、例年3~4%程度と極めて低く、非常に難しい試験といえます。
令和5年度までの予備試験の受験者数と合格率は、以下のとおりです。
予備試験の受験者数は年々増加傾向にあり、令和5年度には13,372人が短答式試験を受験しました。
短答式試験の合格率は20%前後で推移していますが、論文式試験では20%を下回ることが多く、最終合格率は3~4%程度と非常に狭き門となっています。
令和5年度の大学生の予備試験合格状況を見てみると、受験者は4,015人で、合格者数は288人、合格率は7.2%でした。
合格者数が最も多い大学は昨年に引き続き東京大学で、477人が受験し103人が合格しており、合格率は21.6%になっています。
次に合格者数が多いのは慶應義塾大学で、523人が受験し46人が合格、合格率は8.8%、さらに京都大学が227人受験し26人が合格、合格率は11.5%となっています。
3-2:不合格の場合は短答式試験からやり直し
予備試験は、同一年度内に3つの試験すべてに合格する必要があります。
不合格の場合は、翌年度の短答式試験からの受験となるため、3つの試験を受験する際の精神的な負担も大きいでしょう。
予備試験は約6ヶ月にわたり、
- 短答式試験:7月中旬
- 論文式試験:9月上旬
- 口述試験:1月下旬
と続きます。
短答式試験の合格発表は8月上旬、論文式試験の合格発表は12月下旬頃におこなわれるため、それぞれ次の試験までの準備期間は1か月程度になります。
翌年度に再度予備試験に挑戦しなくて済むように、絶対に落ちたくないと思いが更にプレッシャーになる可能性もあります。
4章:弁護士への最短ルート予備試験に合格するには
弁護士への最短ルート予備試験に合格するには、正しい対策が必要です。
そこで、予備試験対策には「ヨビロン」がおすすめです。
それぞれ解説します。
4-1:予備試験合格には正しい対策が必要
予備試験では、単なる暗記や問題の反復練習だけでは不十分です。
予備試験に合格するためには、問題の本質を理解し、初見の問題にも対応できる柔軟な思考力が必要です。
特に重要な3つのポイントは、以下のとおりです。
- 客観的読解法の習得
- 問題文の構造分析
- 出題意図の正確な把握
- 重要論点の客観的な抽出
- 解法パターンの体系的理解
- 適切な法的構成の選択
- 論理的な文章展開
- 時間制約への対応
- 試験別の具体的対策
【短答式試験対策】
- 基本書による正確な知識習得
- 過去問による頻出分野把握
- 問題演習による速度と正確性向上
- 一般教養の効率的な学習計画
【論文式試験対策】
- 論理的な文章構成力の強化
- 時間配分の練習
- 添削指導の活用
- 模擬試験での実践的トレーニング
【口述試験対策】
- 実務基礎知識の習得
- ロールプレイング形式の面接練習
- 法的思考力の口頭表現練習
- 最低限のマナーの確認
このように、予備試験に合格するためには、予備試験に特化した正しい対策が必要です。
4-2:予備試験対策には「ヨビロン」がおすすめ
予備試験で確実に合格を目指すなら、正しい対策として「ヨビロン」がおすすめです。
「ヨビロン」は、予備試験1桁合格者が作成する予備試験に特化した教材で、以下の特徴があります。
- 予備試験1桁合格者が作成した教材
- 予備試験1桁合格の専門講師から学べる
- 予備試験問題の傾向や合格までに必要な戦略が学べる
- 予備試験特有の実務科目対策
- 初見問題への対応力養成
「ヨビロン」では、予備試験で出題される問題の考え方のパターンを体系化し、だれでも初見の問題に対応できる独自ノウハウが学べます。
そのため、ほかの予備校では学べない、予備試験特有の対策が得られるため、上位で合格できる確実性の高い学習が期待できます。
ヨビロンでは、2024年11月時点で憲法に関する教材を販売していますので、ぜひ活用してください。
まとめ:弁護士になる最短ルート、予備試験合格と対策
予備試験は、弁護士を目指す者にとって最短かつ経済的なルートです。
しかし、その難易度の高さから、合格には周到な準備と効果的な学習戦略が必要不可欠です。
■成功のための重要ポイント
- 戦略的な学習計画
- 基礎力の確実な養成
- 実践力の強化
- メンタル面の強化
- 試験別の具体的対策
- 各試験の特性理解
- 効率的な時間配分
- 答案作成技術の向上
- 長期的な視点
- モチベーション維持
- 継続的な学習習慣
- 目標達成への強い意志
弁護士になるためには、予備試験合格から司法試験合格を目指し、そして法曹としてのキャリアへと着実に歩みを進めていくことをおすすめします。
予備試験1桁合格の専門講師から学べる「ヨビロン」を、ぜひ、最難関試験合格への第一歩としてお役立てください。
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