- 公開日:2024.10.07
- 更新日:2024.11.11
- #司法試験とは
司法試験とは?受験資格や試験科目から合格率までその概要を徹底解説
目次
この記事を読んで理解できること
- 司法試験とは
- 司法試験の受験資格
- 司法試験の試験科目と構成
- 司法試験の日程
- 司法試験の合格率と難易度
- 司法試験合格に向けての3つの対策
- 司法試験合格後のキャリアパス
あなたは、
- 司法試験の受験資格や試験科目が知りたい
- 司法試験の合格率や難易度は?
- 司法試験に合格するための対策は?
などとお考えではありませんか?
司法試験では、膨大な法律知識と事例問題に対する法的思考力、論理的な文章構成力が求められるため、近年その合格率は30〜40%台で推移しています。
受験資格を得るためには、
- 法科大学院を修了する
- 予備試験に合格する
大きく分けてこの2つのルートがあります。
予備試験ルートからの合格率は80〜90%と高い一方、法科大学院ルートからの合格率は低くなっています。
司法試験は、法律の専門家として社会で活躍したい人にとって、大きな関門となる試験だと言えます。
この記事では、
1章では、司法試験とは
2章では、司法試験の受験資格
3章では、司法試験の試験科目と構成
4章では、司法試験の日程
5章では、司法試験の合格率と難易度
6章では、司法試験合格に向けての3つの対策
7章では、司法試験合格後のキャリアパス
について解説します。
この記事を読んで、司法試験の概要を理解し、司法試験合格に向けた今後の行動に役立てて下さい。
1章:司法試験とは
司法試験とは、日本において法曹三者、すなわち裁判官、検察官、弁護士を目指す者が挑む国家試験です。
この試験は、法律の専門知識と応用能力を判定することを目的とし、毎年7月に4日間にわたって行われます。
司法試験に合格し司法修習を経ることで、晴れて法曹資格を得ることができます。
2章:司法試験の受験資格
司法試験を受験するためには、まず受験資格を得る必要があります。
受験資格を得るには大きく分けて次の2つのルートがあります。
- 法科大学院を修了する
- 予備試験に合格する
それぞれ解説します。
2-1:法科大学院(ロースクール)を修了する
法科大学院には、次の2つのコースがあります。
- 法学既修者コース:主に法学部卒業者や社会人経験者を対象(2年間)
- 法学未修者コース:主に法学部以外の学部卒業者や社会人経験者を対象(3年間)
法科大学院を修了すると「法務博士(専門職)」の学位が取得でき、司法試験受験資格が与えられます。
法科大学院ルートのメリットは、
- 体系的に法律を学べる
- 同じ目標を持った仲間と切磋琢磨できる環境がある
などが挙げられます。
一方でデメリットとしては、
- 学費が高額である
- 法学未修者は3年間という長い期間を要する
- 社会人経験者にとっては仕事との両立が難しい
などが挙げられます。
2-2:予備試験に合格する
予備試験とは、法科大学院を経由せずに司法試験の受験資格を得るための試験です。
予備試験の受験資格には、年齢や学歴などの制限はありませんが、予備試験の合格率は非常に低く毎年3%程度となっています。
予備試験に合格すれば、法科大学院を修了したのと同等の司法試験受験資格を得ることができます。
予備試験ルートのメリットは、
- 法科大学院に通わずに受験資格を得られる
- 学費の負担が少ない
などが挙げられます。
また、予備試験合格者の司法試験合格率は高く、毎年80〜90%に達しています。
一方でデメリットとしては、
- 合格率が非常に低い
- 独学での学習が困難である
- 法科大学院ほど体系的な学習ができない
などが挙げられます。
3章:司法試験の試験科目と構成
司法試験は、「短答式試験」と「論文式試験」の2つで構成されています。
3-1:短答式試験
短答式試験では、憲法、民法、刑法の3科目が出題されます
試験時間は、憲法が50分、民法が75分、刑法が50分で、合計175分です。
短答式試験の配点は、憲法50点、民法75点、刑法50点の合計175点満点です。
短答式試験に合格しなければ、論文式試験の結果に関わらず不合格となります。
3-2:論文式試験
論文式試験では、憲法、民法、刑法に加えて、行政法、商法、民事訴訟法、刑事訴訟法の4科目と、選択科目1科目の合計8科目が出題されます。
選択科目は、知的財産法、労働法、倒産法、租税法、経済法、国際関係法(公法系)、国際関係法(私法系)、環境法の8科目から1科目を選択します。
論文式試験の配点は、各科目100点の合計800点満点です。
4章:司法試験の日程
司法試験の日程は、毎年7月に4日間にわたって行われます。
2024年の司法試験は、7月10日(水)から7月14日(日)までの4日間で実施されます。
■7月10日(水)
- 論文式試験(選択科目、3時間)
- 公法系科目第1問(2時間)、公法系科目第2問(2時間)
■7月11日(木)
- 民事系科目第1問(2時間)、民事系科目第2問(2時間)、民事系科目第3問(2時間)
■7月13日(土)
- 刑事系科目第1問(2時間)、刑事系科目第2問(2時間)
■7月14日(日)
- 短答式試験(憲法50分、民法75分、刑法50分)
5章:司法試験の合格率と難易度
5-1:合格率
司法試験の合格率は、近年30〜40%台で推移しています。
令和5年度の受験者数は3,928人で合格者数は1,781人、合格率は45.3%となっています。
予備試験ルートからの合格率は80〜90%と高い一方、法科大学院ルートからの合格率は低く、特に法学未修者コースの修了生は厳しい合格率となっています。
5-2:難易度
司法試験の難易度は非常に高く、膨大な法律知識と事例問題に対する法的思考力、論理的な文章構成力が求められます。
短答式試験では、基本的な法律知識を問う問題が出題されますが、その範囲は広く憲法、民法、刑法のほぼ全領域に及びます。
論文式試験では、複雑な事例問題が出題され、法律知識を正確に理解した上で論理的に自分の考えを述べる必要があります。
6章:司法試験合格に向けての3つの対策
司法試験合格に向けての対策としては、次の3つがあげられます。
- 法科大学院での学習
- 予備試験対策
- 論文対策
それぞれ解説します。
6-1:法科大学院での学習
法科大学院では、司法試験合格に必要な法律知識を体系的に学ぶことができます。
授業では、基本的な法律科目だけでなく応用的な科目も学習します。
また、少人数制のゼミナールなどで、法的思考力や論理的な文章構成力を鍛えることができます。
6-2:予備試験対策
予備試験対策では、独学での学習が中心となります。
市販の教材やオンライン講座などを活用しながら、基本的な法律知識を身につける必要があります。
また、過去問題を解くことで、出題傾向を掴み論文の書き方を学ぶことが重要です。
6-3:論文対策
論文式試験対策では、事例問題の分析力と論理的な文章構成力を鍛える必要があります。
実際の判例を読むことで、法的思考力を養うことができます。
また、自分で論文を書き添削してもらうことで、弱点を発見し克服することが重要です。
7章:司法試験合格後のキャリアパス
7-1:司法修習
司法試験に合格すると司法修習生となり、1年間の司法修習を経て、二回試験に合格することで晴れて法曹三者の一員となります。
司法修習では、裁判官、検察官、弁護士の指導の下、実務的な知識や技能を身につけます。
7-2:法曹三者
法曹三者とは、具体的には以下の職業を指します。
- 裁判官:法と証拠に基づいて、民事・刑事裁判において公正な判断を下します
- 検察官:犯罪を捜査し、起訴・不起訴の判断を行い、法廷で国家の代表として公訴を遂行します
- 弁護士:依頼者の権利を擁護し、法的トラブルの解決に尽力します
法曹三者は、社会正義の実現と、法秩序の維持に重要な役割を果たす職業です。
まとめ:司法試験とは?その概要を徹底解説
司法試験は、法曹を志す者にとって人生の大きな挑戦となる試験です。
合格のためには、確固たる目的意識と強靭な精神力、そして何よりも勉強に打ち込む覚悟が必要不可欠です。
司法試験に合格し法曹の道を歩むことで、社会正義の実現に貢献し人々の権利を守るやりがいのある仕事に就くことができます。
司法試験合格を目指すあなたが、その崇高な理想を胸に今日も一歩一歩前進されることを心より応援しています。
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